板(痛)マウスのすすめ
こんなことを最初の記事にするのは躊躇いましたが、自分は飽きやすい性格なのでこの記事が最初で最後になるかもしれないと思い、痛仕様のマウスの作り方を記します。
・・・とは言っても痛基板の作り方についてですが。
用意するもの
・Eagle - 回路・基板設計ソフト
・画像ファイル
・JTrim - 画像編集ソフト(あると便利かもしれない)
ソフトのインストール等は各自済んで、基板の設計が既に終わったものとして進めます。
作成方法
基板に画像を挿入することになりますが、シルクで書くため画像を「基板の色」と「シルクの色」の2色にする必要があります。
もっと分かりやすく言うと白黒の画像です。
Elecrowに基板を発注する場合、最小のシルク幅が6mil(0.15mm)であるので、描画が荒くなるということも頭に入れておきましょう。
それでは画像の加工から始めます。
次にJTrimを起動して、画像ファイルを読み込ませ、赤丸で囲んだところをクリックすれば「塗りつぶし」のウィンドウが開きます。
これで不必要な背景等を消します。
許容範囲は塗りつぶす色の閾値を設定できます。
塗りつぶしすぎたら許容範囲を下げたり、全然塗りつぶせなかったら許容範囲を上げてうまく無駄な部分を消しましょう。
このまま2色に変換してもいいですが今回は用意した画像が悪かったのか狙い通りの白黒にはなりませんでした。指やレンゲが消えたり、髪の表現がおかしかったので、これをさらに加工していきます。自分はJTrimの塗りつぶしで指の輪郭や髪を黒く塗りつぶしましたが、ペイントでなぞったほうが簡単かもしれません。
ペイントで画像を開き、名前を付けて保存→BMP画像の順にクリックし、適当にファイル名を付け、ファイルの種類を「モノクロ ビットマップ」に設定し保存します。画像の大きさが気になると思いますが、それは後に考えるとします。
これでようやくEagleで扱える画像となりました。
次にEagleでの作業ですが、シルクを今後も使えるようにライブラリとして作成することにします。Eagleを起動し、File→New→Libraryの順にクリックし、Packageをクリックし、New:に適当な名前を入れOKをクリックします。
上部のバーに「run import-bmp.ulp」と入力し、エンターを押します。そして、先ほど作成した2色のBMP画像を選択し開くとSelect up to 2 colorsというメッセージのウィンドウが表示されるので黒にチェックを入れOKをクリックします。
次のウィンドウが表示されますが、Scaleは「6mil(Elecrowに発注する場合)」、Choose start layer for 1st selected colorはTOP面に貼る場合は「25(Layer:25tNamesを意味する)」、BOTTOM面に貼る場合は「26」と入力し、OKをクリックします。
これでグリッドにシルクが表示されるので余計に一緒に表示されている画像ファイル名を消したり、ボトム面に使用する際は左右反転などをするといいです。
保存後、ライブラリをアクティブにすることでライブラリとして機能します。
あとは自分の基板上でシルクをライブラリから呼び出して貼り付ければいいだけですが、シルクのサイズが大きすぎる場合があります。その場合はEagleに読み込む前の画像ファイルをリサイズするなどして調整してください。
最後に
某マウス本を参考に処女作のマウスを作ることにしたのですが、その本の「マウスに名前をつけると愛着が沸く」との記述から、逆に「愛着が沸くようなマウスとは何か」を考え、「推しをマウスにすることで更なる愛着を感じられるのではないか」という考えに辿り着きました。時間は余計にかかりましたが、結果としてその後のモチベーションに繋がったと思っています。
推しのためならどんなにつらいデバッグも乗り越えられる、乗り越えられない?
以上、板(痛)マウスのすすめでした。
参考